金属を使わないメタルフリー治療

メタルフリー治療で得られるメリット

白い素材を使った治療

見た目の美しさ

セラミック・ジルコニア等の天然歯に近い素材や、白い樹脂による治療で治療痕が目立ちません。

高い清掃性と低い再発率

虫歯や歯周病の予防

セラミックやジルコニアは汚れが付きにくく隙間ができにくいため、虫歯や歯周病の予防にもなります。

金属が及ぼす体への悪影響を防ぐ

金属アレルギー対策

金属を取り除き、非金属の素材に置き換えることで、金属アレルギーを予防したり、症状を抑えることができます。

金属を使わない、体にやさしい治療

メタルフリー治療とは、銀歯や金歯などの金属を使わずに行う歯の治療です。

これまで日本の保険治療では、歯を削った後の補綴（ほてつ）に金属が使われることが一般的でした。しかし2014年に強化プラスチック（CAD/CAM冠）が保険適用となり、2020年には多くの歯が白い材料で治療できるように。そして2022年からは、一部の詰め物（インレー）にもCAD/CAM素材が使えるようになっています。

自由診療では、より自然な見た目を求める方に人気のセラミックを使った治療が可能です。セラミックは汚れがつきにくく、歯としっかり接着するため、すき間から虫歯が再発する（二次カリエス）リスクも少なくなります。

その銀歯、気になりませんか？

銀歯などの金属の歯には、いくつかのデメリットがあります。もっとも知られているのが金属アレルギーで、銀歯に使われている合金（パラジウム、金、銀、銅など）が原因で、皮膚にかゆみや湿疹などの反応が出ることがあります。

さらに、銀歯は虫歯菌（ラクトバチルス菌）が増えやすく、虫歯が再発（二次カリエス）しやすいともいわれています。ある調査では、15年のあいだにインレー（詰め物）の72.4%、クラウン（被せ物）の36.4%が再び虫歯になったという結果も。再発した虫歯は痛みが出にくいため気づきにくく、銀歯を外して初めて発見されることも多いのです（写真①）。

また、見た目が気になって銀歯を白い歯に替えたいと希望される方も少なくありません。特に笑ったときにチラッと見える銀歯は、清潔感を損ねてしまうことがあります。

※1）修復別にみた再治療の原因を表 4 に示す.全修復物で比較した場合,再治療原因は二次う蝕によるものが最も多かった （全 225歯中 122歯で 54.2％）

メタルフリー治療の症例写真

Before

After

金属を使わない治療をお考えの方へ

CAD／CAM冠とセラミックの違い

どちらも白い歯の素材として使われますが、セラミックとCAD／CAM冠は中身も特徴も違います。

セラミックは陶器と同じ焼き物で、硬くて美しく、汚れもつきにくいのが特徴。お皿や包丁にも使われるほどの強度があります。

一方、CAD／CAM冠はレジン（プラスチック）にセラミックの粉を混ぜた素材で、機械で削って作られます。レジンより丈夫ですが、すり減りやすく、時間とともに劣化しやすい性質があります。保険診療のため、色や形に制限があるのもデメリットです。

見た目の自然さや長持ちを重視するなら、セラミックの方が優れています。再発しにくく、きれいな状態を長く保ちたい方には、セラミックがおすすめです。

CAD/CAM冠

セラミック冠

歯の型取りが苦手でも大丈夫

歯科治療で「歯を削る」と並んで苦手な人が多いのが、「歯の型取り」です。特に、柔らかい材料を口に入れてじっと待つ工程は、オエッとなる嘔吐反射がある方にはつらい時間です。

しかし、自由診療のセラミックやジルコニア（一部保険診療でも適用可）なら、型取りは小型カメラで口の中をスキャンするだけの「光学式口腔内スキャナー」による光学印象が可能です。不快感が少なく、嘔吐反射のある方の負担軽減にもなります。

しかも、見た目が自然で美しい詰め物・被せ物ができるため、金属を使わない治療（メタルフリー）を希望する方にとってもメリットの大きい選択肢です。

銀歯にモヤモヤを感じていませんか？

「見た目が気になる」「金属の異物感が苦手」「また虫歯になるのでは」…、銀歯に対して不安を感じている方は少なくありません。

なかには、きちんと説明を受けないまま銀歯を入れられた方や、「金歯の方がいい」と言われたけれど、納得できずに治療を終えたという経験をお持ちの方もいます。

「自分もメタルフリーにできるの？」「費用はどのくらいかかる？」といった疑問がある方は、ぜひ当院の補綴（ほてつ）カウンセリングをご利用ください。素材ごとの違いや特徴をわかりやすくご説明し、あなたに合った治療方法をご提案いたします。

メタルフリー治療に関するよくあるご質問

Q.「メタルフリー治療」とは、どのような治療ですか？

A.詰め物（インレー）や被せ物（クラウン）に、金属を一切使用しない治療のことです。金属の代わりに、セラミック（陶材）やレジン（歯科用プラスチック）などを使用します。アップル歯科京都河原町では、見た目が自然で、金属アレルギーの心配がないメタルフリー素材を豊富に取り揃えています。

Q.昔入れた銀歯が気になるのですが、白くできますか？

A.はい、可能です。現在入っている金属の詰め物や被せ物を除去し、セラミックなどのメタルフリー素材に交換することで、天然の歯に近い自然な白い見た目にすることができます。お口の中の銀歯が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

Q.金属アレルギーが心配です。メタルフリーなら安心ですか？

A.はい、メタルフリー治療は金属アレルギーの心配がありません。セラミックは生体親和性（体との馴染み）が非常に高い素材です。これまで原因不明の体調不良や皮膚トラブルが、お口の中の金属が原因だったというケースもあります。アレルギーがご不安な方に最適な治療法です。

Q.セラミックの種類（e.maxとジルコニア）はどう使い分けるのですか？

A.当院では、治療する歯の場所によって最適な素材をご提案します。「e.max」は透明感と美しさに優れるため、主に見た目が重視される前歯の治療に用います。「ジルコニア」は人工ダイヤモンドとも呼ばれるほど強度が高いため、強い力がかかる奥歯の治療に適しています。

Q.セラミックの歯は、割れたり欠けたりしませんか？

A.セラミックは陶器の一種ですので、非常に強い力が一点に集中すると割れるリスクはゼロではありません。しかし、近年の素材（特にジルコニア）は大幅に強度が向上しており、奥歯での使用にも十分耐えられます。また、メタルフリー治療は接着技術の進歩により、歯と一体化しやすいため、治療箇所が再度虫歯になるリスクも低減できます。

Q.メタルフリー治療は保険適用されますか？

A.基本的に、美しさや機能性を追求したセラミック（e.maxやジルコニア）を用いた治療は、自費診療（保険適用外）となります。ただし、小さな虫歯を白いレジンで詰める治療（CR充填）や、一部の白い被せ物（CAD/CAM冠 ※適応部位の条件あり）は保険が適用されます。詳しくはアップル歯科京都河原町スタッフにお尋ねください。

Q.治療期間はどれくらいかかりますか？

A.治療内容によって異なります。小さな虫歯をレジンで詰める場合は、1日で治療が完了します。セラミックの詰め物・被せ物の場合は、歯の形を整えて型取りをし、技工所で製作するため、完成までに1〜2週間程度かかります。当院では患者様のご予定も考慮し、治療計画を立案します。