治療時の痛みを抑えるために

治療時の痛みを緩和させるために

治療中に痛みを感じる理由と当院の対策

「歯の治療は怖い」「痛いから行きたくない」という印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 そのため、治療を途中でやめてしまったり、痛みを我慢して歯医者に行かなくなる方も少なくありません。

しかし、一度悪くなった歯が自然に治ることはありません。 感染した部分を取り除き、人工の歯で補う処置が必要になります。

そこで当院では、患者様が安心して治療を受けられるように、痛みをできる限り抑えた治療を日々追求しています。

治療時の痛みを完全になくすことはできる？

無痛治療は可能？

残念ながら治療時の痛みを完全になくすことは難しいです。

「痛みの感覚」には個人差があり、器具の振動や削る音などを「痛み」として感じてしまう方もいるため、完全な無痛を保証することはできかねます。

痛みを完全なくす唯一の方法は「全身麻酔」です。

全身麻酔は、完全に意識を失わせる麻酔で、痛みを感じることはありません。

ただし、対応できる施設が限られ、全身管理のための設備や麻酔医が必要です。(※当院では全身麻酔を行っていません。)

インプラントオペなどの侵襲性が高い治療の場合は、鎮静麻酔を使いますが、一般的な治療では局所麻酔を使うことが基本です。

当院では、局所麻酔でも痛みを最小限に抑えられるよう、表面麻酔・適切な麻酔量の調整・痛点の見極め・技術の向上などにより、できる限り快適に治療を受けていただけるよう努めています。

嘔吐反射を抑えるために

嘔吐反射が辛い方へ

歯の治療中に、器具をお口の中に入れたり、歯科独特のにおいを感じたりするだけで「吐き気を催してしまう」という方は少なくありません。

これは「嘔吐反射」と呼ばれるもので、決して珍しいことではありません。

嘔吐反射には、お口の中のちょっとした刺激で起こる生理的な要因と、過去の治療経験などによる心理的な要因の2つがあります。

生理的な場合には、麻酔や細い器具の使用によって反射を軽減できることが多く、また、型取りが苦手な方には印象材を使わない光学印象という方法もご提案できます。

心理的な要因が関係している場合も、音楽を聴きながらリラックスしたり、診療台の角度を調整したりすることで、負担を軽くできることがあります。 当院では、できる限り患者様の不快感を減らし、安心して治療を受けていただけるよう配慮しています。

治療の痛みに関するよくあるご質問

Q.むし歯治療中の痛みは麻酔で完全になくなりますか？

A.大部分の痛みは麻酔で抑えられますが、完全にゼロを必ず保証できるわけではありません。痛みの感じ方には個人差があります。麻酔が効いていても、器具の音や振動を「痛み」と感じる方もいれば、まったく痛みを感じない方もいらっしゃいます。

Q.むし歯治療の後は、どれくらい痛みが続くのが普通ですか？

A.目安にはなりますが4〜7日程度で痛みが治まる方が多いです。

Q.痛みが想定よりも長引く場合もありますか？

A.はい、あります。もし7日以上痛みが続く、痛みが強くなる、咬むと強く痛む場合は、歯の神経に炎症や感染が起きている可能性があります。そのときはお早めに再受診ください。必要に応じて再治療や根管治療などをご提案します。

Q.抜歯した後の痛みはどれくらい続きますか？

A.歯を抜く際にどれだけ顎骨に負荷をかけたかで変わりますが、およそ3〜4日で痛みが治まる事が多いです。 ただし、歯の根っこの先に膿がたまっている歯をぬいた場合は1週間程度かかることもあります。

Q.抜歯して1週間以上経つのに痛みが治まらないこともありますか？

A.はい、あります。歯を抜いたあとにできる穴は、通常ですと、「血餅」という血のかたまりが外部からの刺激から傷口を守り、骨や神経の露出を防ぎ、治癒を促してくれます。しかし、うがいのやり過ぎや、何かしらの衝撃によって血餅がとれてしまうことで、治りが悪くなることがあります。神経が露出しているため、痛みを感じやすく、1ヶ月以上続く方も珍しくありません。

Q.歯のクリーニング中に歯がしみるのはなぜですか？

A.歯の根元に付着した歯石を取り除く際、象牙質という神経に刺激を伝えやすい部分が露出しているため、痛みを感じることがあります。歯の根元は、象牙質がむき出しになっているため、歯石を除去する際に器具から伝わる刺激が直接神経に届き、しみるような感覚が生じます。このため、一時的に痛みやしみる感覚が起こることがありますが、通常はクリーニング後に徐々に収まります。

Q.歯のクリーニング後も痛みが続くのですが・・

A.歯周病が進行して歯茎が下がっている場合、歯の根元に付着していた歯石を除去したことにより、象牙質が露出し、刺激を感じやすくなることがあります。この状態では、しばらくの間痛みや違和感が続くことがあります。しかし、正しいブラッシングや定期的なクリーニングを続けることで歯茎の状態が改善し、歯の根元が再び歯茎に覆われることによって、症状が改善される場合もあります。痛みが続く場合は、必ず歯科で再検査を受け、適切な治療を受けることをお勧めします。