虫歯や歯周病は症状が出てから治療するのではなく、悪化する前に見つけて予防することがとても大切です。痛みや腫れなどの症状が現れてからでは、治療にかかる時間や費用が増えるだけでなく身体への負担も大きくなります。そのため当院では、治療が終わりお口の中が健康な状態になった患者様に対して、再発を防ぎ長く健康を保つための「歯の定期検診」をお勧めしています。
定期検診は虫歯や歯周病といったトラブルを治すための治療ではなく、健康な状態を維持するために行う歯科的なケアのことです。具体的には、定期的な歯科検診、歯石除去やクリーニング、フッ素塗布、ブラッシング指導などを含みます。こうした予防的な処置を継続的に行うことで、虫歯や歯周病を未然に防ぐことができます。
定期検診に通ったとしてもすぐに効果が現れる事は少ないです。あくまで健康状態の維持・治療箇所の早期発見などを目的としているため、問題がなければ劇的な改善が起こる診療ではなく、達成感は少ないかもしれません。
定期的に歯医者へ通うことによって目指すゴールは「80歳まで20本以上の健康な歯を残すこと」です。健康な歯の残存は健康寿命に大きく貢献することがさまざまな研究で明らかにされており、8020運動と呼ばれるこの取り組みは、近年の調査では達成者が50%以上と多くなっていることが分かります。
参考文献※1)8020達成者の割合(80歳で20本以上の歯を有する者の割合)は、75歳以上85歳未満の20本以上歯を有する者の割合から51.6%と推計され、前回調査時(51.2%)とほぼ同じであった。
虫歯や歯周病は、本人の自覚がなく進行している場合も多く、初期症状では痛みが出にくい症状ですが、定期検診により早期発見や予防が期待できます。歯科医師による視診(直接お口の中を確認する診察)や、レントゲン撮影によって虫歯の有無や進行度、また歯茎の状態や歯を支える骨の健康状態などを総合的にチェックします。
健康な歯も大切ですが、虫歯治療などを行なって詰め物・被せ物をした歯もより長持ちさせることも大事です。詰め物の隙間から虫歯ができていないかや、欠けなどの破損がないかもチェックします。
健康な歯を維持していくためには、日々の口腔ケアが必須になりますが、正しく効率的に歯ブラシができていないと、取り残した汚れが溜まっていってしまいます。歯科衛生士による適切な歯磨きの方法の指導や口腔機能訓練など、お口の健康を維持するための指導を行います。
定期検診によって効果的にお口の健康を維持するためには、歯科医院で受ける専門的なケア(プロフェッショナルケア)と、ご自宅で行う毎日のケア(セルフケア)の両方が欠かせません。たとえ3ヶ月に1度、定期的に歯科医院で定期検診を受けていても、日常の歯磨きやお手入れを怠ってしまうと、虫歯や歯周病は少しずつ進行してしまいます。
当院では、定期検診やクリーニングなどの適切な予防処置を行うとともに、患者様一人ひとりのお口の状態や生活習慣に合わせたセルフケア方法のアドバイスも行っております。歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロス、マウスウォッシュなど、正しいセルフケアグッズの選び方や使い方についても丁寧にご案内いたします。
自宅で実践できる主なセルフケア
最も基本的な歯ブラシによるセルフケアですが、毎日複数回行う最も頻度の高いとても大切なセルフケアです。
当院では歯や歯茎の状態に合わせて歯ブラシの硬さや大きさの推奨を変更したり、「虫歯を予防したい」「歯を白く美しくしたい」など、目指すスタイルに合わせて歯磨き粉をご提案・販売も行なっております。
どんなに丁寧に歯磨きができる人でも、歯ブラシによる清掃だけの場合、歯の間の汚れなどは取りきれない場合が多く、4割程度は取り残しているとされています。
歯磨きの補助としてデンタルフロスを使って汚れ除去の効率を上げることで、歯周病や口臭の対策につながります。
マウスウォッシュは虫歯や歯周病・口臭の予防に役立つケア用品です。口の中をすっきりと清潔に保ち、清涼感によって不快な口のねばつきやにおいを軽減する効果もあり、忙しいときや外出先などでも便利に使えます。
ただし、マウスウォッシュはあくまで補助的なケア用品であり、歯磨きやフロスでの清掃の代わりになる訳ではない事には注意しましょう。
セルフケアで患者様がよく迷われることが「歯磨き粉は何を選べば良いのか」という点です。香りや形状・製造国による成分の違いなど多くの選ぶ要素がありますが、当院では「フッ素配合量の多い歯磨き粉」をお勧めしています。
日本で販売される歯磨き粉には、上限1,500ppmまでのフッ素を配合できることが厚生労働省によって定められており(※2)、1,000ppm以上のフッ素が配合されている場合は表示が義務付けられています。一般的にはフッ素1,450ppmの配合が多く市販されており、この配合量の歯磨き粉を使うことでフッ素の虫歯予防の効果を最大限受けることができると言えます。
参考文献※2)2017年3月には、フッ化物配合歯磨剤のフッ化物イオン濃度の上限を1,500ppmとする高濃度フッ化物配合歯磨剤の医薬部外品としての市販が、厚生労働省により新たに認められたところである。
予防のために日々のブラッシングは非常の大切ですが、「歯磨きが苦手」「ちゃんと磨けているか分からない」「もっと綺麗に磨きたい」と思う患者様も多くおられます。当院では、ご自身のセルフケアに自信が無い方や清潔な口腔内環境を維持していきたいと考える方に、電動歯ブラシの使用をお勧めしております。
電動歯ブラシは導入のための費用は少し高くなりますが、少ない力で効率的に汚れを除去することができるほか、腕の力に不安がある高齢の方にも有効なケアグッズです。電動歯ブラシには様々なタイプの製品がありますが、どのような製品でもしっかりと歯の根元に当てる正しい使い方を実践できれば、手動の歯ブラシよりも効果的な歯磨きができるようになります。
虫歯や歯周病は、症状が出てから治療するよりも悪化する前に見つけて予防することが大切です。痛みが出てからの治療では、時間や費用の負担が大きくなるだけでなく、身体への影響も少なくありません。そのため当院では、治療を終えてお口が健康な状態を取り戻した患者さまに、良い状態を長く保つための「予防歯科」を積極的にご提案しています。
予防歯科とは、虫歯や歯周病などの治療を目的としたものではなく、健康な状態を守り続けるための取り組みです。定期的な検診やクリーニング、歯の表面を強化するフッ素塗布などを行い、トラブルを未然に防ぐことを目的としています。最近では、口腔内の健康が全身のコンディションにも深く関わることが明らかになっており、日常的なケアを通じて全身の健康や生活の快適さを保つ「予防中心の歯科医療」が注目されています。
近年は予防歯科の注目度も高くなってきており、2024年の調査によると、80歳を迎えて20本以上の歯を残している方(8020)の割合がはじめて60%を超えました。「年老いたから歯が無くなるのは仕方ない」とは言えないくらいに、歯を残して健康に過ごしたいと感じて予防に努めている人が多くなってきている証拠と言えます。(※1)
もちろん、若い間から繰り返し虫歯の治療をしたり歯磨きをサボってしまうと、どんどん歯は弱くなりやがて抜けていってしまいます。より多くの歯を残すためにも、予防歯科の励行が重要になってきています。
参考文献※1)8020達成者(75歳以上85歳未満の数値から推計)は61.5%であった(20ページ表17、図17)。参考)前回の調査結果(令和4年)は51.6%であった。
歯石取りは、予防歯科や歯周病治療において最も基本となる処置のひとつです。歯石は丁寧に歯を磨いていても少しずつ溜まってしまうため、健康な方でも定期的に除去することが大切です。歯石を放置すると歯周病が進行する原因になるため、定期的な歯石取りでお口の健康を守りましょう。
日常のセルフケアが正しく行えているかを確認したうえで、歯磨きの改善点やより効果的な磨き方をお伝えします。磨き残しが多い歯磨き方法では、せっかくの予防効果が十分に発揮されません。定期的にTBIを受けて正しいブラッシング法を身につけることで、歯の健康をより長く保つことができます。
「プローブ」と呼ばれる細い器具を使って、歯と歯茎の間にある歯周ポケットの深さや、出血の有無を調べます。健康な歯茎では歯周ポケットの深さはおよそ3mm程度で、引き締まった状態を保っています。しかし、歯周病が進行したり炎症が起きている場合は、4mm以上の深さになったり、軽い刺激でも出血することがあります。
毎日ご自身で行う歯磨きなどの「セルフケア」で「しっかり予防できている」と感じていても、実は落としきれない汚れがあります。歯ブラシが届きにくい歯と歯茎の境目や奥歯の裏側には汚れが残りやすく、放置すると歯石となって歯周病の原因になってしまいます。そこで重要なのが、歯科医院で行う専門的な「プロケア」です。
セルフケアが「毎日の汚れを落とすためのケア」だとすれば、プロケアは「見えない汚れをリセットし、磨き残しを防ぐケア」です。この2つを組み合わせることで、虫歯や歯周病をより確実に、そして長期的に防ぐことができます。ご自宅でのセルフケアを最大限に活かすためにも、定期的なプロケアを取り入れてお口の健康を守りましょう。
歯科医院で行う「クリーニング」とは、歯の表面や歯と歯の間に付着した汚れを取り除く専門的な処置のことを指します。毎日の歯磨きもセルフクリーニングといえますが、歯ブラシだけでは届かない部分の汚れは少しずつ蓄積してしまいます。清掃が不十分な状態が続くと、歯と歯ぐきの境目や歯のすき間に「歯垢(プラーク)」と呼ばれる細菌のかたまりが溜まり、炎症や歯周病を悪化させる原因となります。
歯科医院でのクリーニングでは、こうしたセルフケアでは落としきれない汚れをしっかり除去し、汚れが付きにくい清潔な環境を整えることができます。歯のくすみや着色、口臭などが気になる方は、一度専門的なクリーニングを受けてみることをおすすめします。
歯垢は、歯と歯のすき間や歯ぐきの際など、奥まった部分を中心に溜まりやすい特徴があります。これは、お口の中にいる細菌が酸素を嫌う性質を持っているためです。奥まった場所にたまった歯垢は、歯ブラシなどのセルフケアではなかなか届かず、取り除くことが難しくなってしまいます。
そのまま放置された歯垢は、2〜3日ほどで硬くなり始め、やがて「歯石」と呼ばれる固い汚れに変化します。歯石が付着すると自分では除去できず、表面のざらつきによりさらに汚れがつきやすくなり、口臭や歯周病を引き起こす原因にもなります。
歯石を安全かつ正確に取り除けるのは、専門的なトレーニングを受けた歯科衛生士によるクリーニングです。歯石を放置してもメリットはありませんので、歯石が気になる方やしばらくクリーニングを受けていない方は、ぜひ当院にご相談ください。
歯垢(プラーク)は、食べ物に含まれる糖分などを栄養源にして増える細菌のかたまりです。見た目はやわらかそうに見えますが、粘着性が強くうがいなどの軽いゆすぎでは簡単に取れません。歯垢は磨き残しなどで放置してしまうと唾液中の成分と反応して硬化し、「歯石」と呼ばれる固い汚れに変わってしまいます。
歯石は口臭や歯周病の原因となるだけでなく、さらにプラークを溜めやすい環境を作り出してしまいます。歯医者で行う定期的なクリーニングでは、歯垢・歯石の除去を主軸に行っていきます。
タバコのヤニやコーヒー、紅茶・緑茶・赤ワインなどの色の濃い飲食物を頻繁に摂取すると、歯の表面に着色汚れ(ステイン)が付きやすくなります。
着色汚れは見た目の印象を悪くするだけでなく、歯の表面をざらつかせてさらに汚れが付着しやすい状態をつくってしまいます。通常の歯みがきでは落としにくいため、歯科医院での専門的なクリーニングで除去することが大切です。
歯のホワイトニングは、薬剤の漂白作用やマスキング作用によって歯を白くして、健康な歯の見た目をより良くする方法です。ホワイトニングによる見た目の改善は、病気や悪い状態を治療するクリーニングとは異なるため、すべて自由診療となります。
歯石や着色で汚れた歯は、保険診療のクリーニングでも綺麗にする事ができますが、保険診療のクリーニングで目指せる綺麗さは「歯が本来持つ自然な綺麗さ」になります。「より白い歯を目指したい」という場合は、自由診療による歯のホワイトニングをお勧めしています。
ご自身で爪楊枝などを使って歯の汚れを取り除こうとした経験がある方も多いと思います。また、ドラッグストアなどでは歯石取り用のスケーラーが販売されていることも多いため、セルフケアで歯石取りを行うこともできると感じる方も少なくありません。
しかし、スケーラーを用いて自分の歯を自分で清掃することは難しく、鋭利な形状のため出血やケガのリスクも高いです。歯科医院で行うクリーニングでは、トレーニングを積んだ歯科衛生士による歯石取りのほか、歯磨き指導やフッ素塗布など、より包括的な治療を受ける事ができます。歯周病改善のためであれば保険診療の範囲で受ける事ができるので、費用負担も大きくありません。当院では、自身で無理なく行えるセルフケアと、定期的な歯科医院での専門的クリーニングの両方を受ける事を推奨しています。
大人の歯は上下で28本、親知らずを含めると最大で32本あります。これらの歯が正しく並ぶことで、理想的な歯並びと咬み合わせが形成されます。歯が重なったり、顎の位置がずれて生えている状態は「不正咬合(ふせいこうごう)」と呼ばれ、見た目の問題だけでなく、虫歯や歯周病のリスクが高まる原因にもなります。また、発音の不明瞭さや、頭痛・肩こりなどの不調につながることもあります。そのため、見た目の美しさや眼に見える悪い部分だけの治療に留まらず、長期的な機能面を考慮した「咬み合わせ」の治療が大切です。
アップル歯科京都河原町では、1本の歯だけを治すのではなく、上下の歯が正しく咬み合うことを重視した包括的な治療を行っています。
咬み合わせの治療のゴールには「
しかし、必ずしも不正咬合を治さなければならないというわけではありません。非常に軽微な歯の位置のズレや顕著に症状が出ていない場合などは、積極的に治療をすすめる必要はありません。また、お子様の場合は成長による歯並びや顎の変化が見込めるため、発達を見ながら治療について考えていくことができます。
前歯が噛み合わず、奥歯だけで咬み合っている歯並びです。食べ物を噛み切ることが出来なかったり、発音障害(サ行が言いにくい)などが起こったりします。
下の歯が上の歯より前に出ている状態です。顎が突き出したような見た目になる問題だけでなく、顎関節症のリスクも高くなる歯並びです。骨格による原因・歯並びによる原因の2種類があり、原因により治療のアプローチ方法が異なります。
歯並びがガタガタの状態で、八重歯なども叢生に含まれます。顎のスペース不足によって起こる歯並びで、歯磨きの磨き残しが多くなりやすく虫歯や歯周病のリスクが高くなる歯並びです。
前歯が前に飛び出している状態で、出っ歯や口ゴボと呼ばれることもあります。見た目の問題だけでなく、唇が閉じにくい事によるお口の乾燥や前歯の外傷リスクが高くなる歯並びです。
不正咬合の状態は、磨き残しが出来やすかったり、口腔内の乾燥を引き起こしやすかったり、一部の歯に極端に大きな力がかかったりします。これらの状態はいずれも虫歯や歯周病を助長してしまい、虫歯や治療を繰り返してしまう原因になります。
バランスの悪い力のかかり方は、歯だけでなく顎にも悪影響を与えます。顎関節症になると食事の際に顎の付け根に痛みが出たり、症状が強い場合は骨の変形を招く場合もあります。
不正咬合によってうまく食品が噛めないと、消化器官への負担が多くなったり、固い物が食べづらくなったりする場合もあります。また、不正咬合の種類によっては発音に支障が出てしまいます。
当院では「一口腔一単位」という治療方針を大切にしています。これは、1本の歯だけを治療する場合でも、お口全体のバランスや噛み合わせを考慮しながら進めるという考え方です。特に不正咬合によって虫歯になってしまった歯を治療する場合などは、その歯を治療するだけでは再び症状が悪化してしまう可能性も高く、根本的なお悩みの解決にはならないこともあります。
この方針に基づき、当院では初診の際に必ずお口の中の写真撮影などの資料記録やカウンセリングを行っており、治療が必要な箇所に加えて包括的な治療計画についてもご提案しています。より健康的なお口を実現できるように、人生単位のアプローチを行えるように日々準備をしておりますので、繰り返しの治療や不正咬合でお悩みの方はぜひ当院にお越しください。
当院では、治療を行う際に「咬み合わせ」をとても重視しています。虫歯や歯周病だけでなく、咬み合わせのズレが原因で起こる不調も多いため、正確な診断が欠かせません。特に、顎関節症や咬合性外傷などのお悩みがある方には、咬み合わせの状態を丁寧に確認したうえで、最適な治療計画を立てることが重要です。
初診時にはレントゲン撮影や顔貌写真の撮影を行い、さらに症状やご希望に応じて必要な資料を収集し、咬み合わせを総合的に診断しています。
レントゲン検査で歯茎の中や骨の状態などを確認します。1枚のレントゲンで口腔内全体を映し出すパノラマレントゲンや、1つの歯をピンポイントで撮影するデンタルレントゲン・横方向からのセファログラムなど、複数の方法で撮影可能です。
歯科用CTは、歯や骨の位置、神経の位置などを3D画像で立体的に確認できる検査機器です。従来のレントゲンでは見えにくい部分も詳細に把握でき、より正確な診断や安全な治療計画に役立ちます。
治療を始める前に、患者さまのお口の中やお顔の写真を撮影します。歯科での写真撮影に慣れていない方は少し驚かれるかもしれませんが、これはとても重要な検査のひとつです。レントゲンでは確認できない歯の表面の状態や歯ぐきの色、顔の筋肉の動きなどを記録として残すことで、治療前の状態を正確に把握し、今後の治療計画や経過観察に役立てることができます。
必要に応じて、型取りを行い模型を作製しながら診断を進めることもあります。模型を用いることで、歯の形や咬み合わせの状態、色合いのイメージを確認しやすくなり、患者さまへの治療計画の説明にも役立ちます。
当院では、口腔内を撮影して立体的にデータ化できる光学スキャナー「iTeroエレメント5D」を導入し、咬み合わせの診断にも活用しています。iTeroはマウスピース矯正の診断で広く使用される機器ですが、咬み合わせの分析や確認にも高い精度を発揮します。
不正咬合がどのように改善していくかをシミュレーションしたり、咬み合う歯の接触が強い部分を画像で可視化できるため、ご自身の口腔状態を視覚的に理解しやすくなります。
咬み合わせの診断では、写真撮影が非常に重要な役割を担っています。お口の中やお顔の写真を撮影することで、歯の位置関係や咬み合わせの状態、顎の動きの傾向などを客観的に把握することができます。
当院では、より正確で質の高い診断と治療を行うために、必要に応じてレントゲン撮影や写真撮影を実施しています。撮影内容や目的についてご不明な点がありましたら、どうぞお気軽にスタッフまでお尋ねください。
下あごの骨は、耳のすぐ前にある「顎関節(がくかんせつ)」を通して頭の骨(頭蓋骨)とつながっています。この顎関節は、会話や食事など、口の開け閉めに欠かせないとても重要な関節です。しかし、関節に負担がかかると、口を開けるときに音がしたり、顎に痛みや違和感を感じたりすることがあります。これらの症状を総称して「顎関節症」と呼びます。
顎に違和感や痛みを感じる場合は、症状が悪化する前に歯科医院へご相談ください。歯科では、顎関節症の診断や原因に応じた治療を行っています。早めに対応することで、痛みの軽減や症状の改善が期待できます。
顎関節症はどなたにでも起こりうる症状ですが、特に20〜30代・40〜50代に多くみられることが知られています。顎関節症になる原因は複数の要因が重なるので1つの原因に限定されることはありませんが、働き盛りの年齢で起こりやすいトラブルとして、「歯ぎしり・食いしばり」などの仕事に関連したストレスによるものも一つの原因と言われています。
また、顎関節症は男性よりも女性に多い事が知られており、女性ホルモン(エストロゲン)の低下が関節の代謝や靱帯の弛緩に関与しているという研究もあります。顎関節症は軽症で済むこともありますが、痛みや強い違和感がある場合は歯科医院を受診して治療を受けるようにしましょう。
食べ物を噛んだりあくびをした時など、口を開けた時に痛いという症状です。痛みは耳の前あたり(顎関節部)・こめかみ・頬・顎下部に出ることが多く、片側もしくは両側に生じます。朝起きた時に痛む場合や、雑音も混じっている場合は顎関節症の疑いがあります。
通常、人の口は指3本程度(約40mm)が縦に入るくらいにまで開きます。口をうまく開ける事ができない・または開けると強い痛みが出る場合にも顎関節症が疑われます。一時的な筋肉のこわばりから起こることもありますが、顎関節内部の構造的な異常が原因の場合もあるため、詳しい検査が必要です。
口を開けたり閉じたりしたときに「カクッ」「パキッ」「ジャリジャリ」といった音が顎関節から聞こえる症状も顎関節症の一部です。聞こえる音によって原因が異なることが知られており、痛みと同時に聞こえる場合は治療が必要なことがあります。しかしながら、痛みが無く音だけが聞こえる場合は治療を行わない事が一般的です。
顎関節症は痛みの種類や原因によって主に4種類に分類されます。I〜Ⅳ型という風に分類され、この診断によってどのような治療が必要か判断されます。
一般的には痛みのある箇所を安静にして、場合によっては痛み止めの服用・マウスピースによるスプリント療法などを行います。しかしながら、軽度の顎関節症は経過観察によって自然治癒することもあり、顎から鳴る雑音だけでは治療を行うべきではないケースなど、人によって治療方法が違います。顎関節症状の疑いがある場合はご自身で判断せず、精密な検査が可能な歯医者さんを受診して顎の状態を診てもらうようにしましょう。
顎を動かすための筋肉(咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋など)が過剰に緊張・炎症を起こし、あごの周囲やこめかみ・頬・耳の前などに痛みやだるさが出る状態です。言うなれば顎の筋肉痛のような状態であり、慢性的な負荷が痛みの原因になっています。
就寝中の食いしばりや歯ぎしり・ストレスによる緊張などによって起こる事が知られており、痛みが強い場合は安静にして、ナイトガードなどのマウスピースによる治療で改善できます。
筋肉性の痛みとは異なり、顎関節そのものの内部構造(関節円板・関節包・靱帯・骨)に炎症や機械的な異常が起こっている状態です。筋肉の痛みとは違って、耳の前〜顎の付け根あたりなど、局所的な痛みがあることが特徴です。
痛みが強い場合は安静にする事が第一で、炎症が落ち着いたらスプリント療法(マウスピース)で関節の負担を軽減していきます。
下顎頭(関節頭)や関節窩などの骨組織に炎症や変形が生じて痛みが出る状態です。関節円板や軟骨に覆われている顎の骨同士が、何らかの原因で直接当たるようになったり、変形を起こして開口雑音や響くような鈍痛を感じる事が特徴です。
このような症状は顎関節症の中でも進行した段階であり、このような症状がある場合はできるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
スプリント治療とは、マウスピースを使用して顎関節症の症状を緩和する治療法です。顎関節にかかる負担を軽減し顎を安静な位置に保つことで痛みや違和感を和らげます。また、噛み合わせのバランスを整え、負担のかかる位置にある顎を正しい位置へ導く役割もあります。治療に用いられるスプリントには、就寝中の歯ぎしりや食いしばりによるストレスを軽減する「ナイトガード」や、顎の位置を安定させ筋肉の緊張を和らげる「スタビライゼーションスプリント」などがあります。
スプリント治療は歯を削ったり外科的な処置を行う必要がないため、体への負担が少なく安全性の高い治療法です。ただし、あくまで現在の症状を軽減する「対症療法」であり、原因そのものを取り除くためには必要に応じて他の治療を併用することもあります。当院では顎関節症の症状に合わせて治療法を提案させていただきますので、症状がある方はできるだけ早く歯科医院への受診をおすすめいたします。
咬合性外傷とは、咬み合わせの力が一部の歯に過剰にかかることで、歯や歯茎、歯を支える骨などに負荷をかけてしまう状態を指します。咬合性外傷が起こる原因や種類はいくつかあり、進行すると歯の揺れや痛み、歯周組織の炎症を引き起こすことがあります。
外傷性咬合の治療方法は症状によって異なり、場合によっては長期的な治療が必要になることもあります。噛み合わせによる外傷の疑いがある方や、お口の中で同じ箇所に繰り返し傷ができる等の不調がある場合は、お気軽に当院までご相談ください。
乱れた歯並びなどによって、ある一つの歯に対してだけ過剰な力が加わってしまうと、歯が割れたり、歯茎の退縮・顎の骨の吸収などの原因になります。咬合性外傷を引き起こすような歯並びの状態を「外傷性咬合」と言います。
就寝中の歯ぎしりや食いしばりなど、無意識のうちに大きな力が全体に加わっている場合、歯が割れる等の原因になってしまいます。歯ぎしりなどは自身では気付きにくく、健康的な歯並びでも起こるため注意が必要です。
虫歯治療によって装着した詰め物・被せ物の形や高さが合っていない場合、痛みや不調の原因になる事があります。治療の際に適切に型取りや装着が出来なかった場合や、詰め物・被せ物の劣化によって起こる事があります。
一次性咬合性外傷とは、歯茎や歯を支える骨などの歯周組織が健康な状態にもかかわらず、過度な歯ぎしり・食いしばり・顎の力によって歯や歯茎や骨に過剰な負担がかかり、ダメージを受けてしまうタイプの咬合性外傷です。
第一の原因が過剰な力にあるため、かかる力を分散させるナイトガードの装着や、咬筋ボツリヌス注射などが根本的解決につながります。
二次性咬合性外傷とは、顎の力が特別強くなくても、歯周病の進行によって骨が減少したり歯ぐきが弱くなることで、これまで耐えられていた噛む力に耐えきれなくなり、歯が揺れたり歯周病を悪化させてしまうタイプの咬合性外傷です。
二次性咬合性外傷の原因は重篤に進行した歯周病にあるため、歯周病の原因を取り除く治療によって症状の緩和が期待できます。
咬合性外傷は自覚症状が少ないまま進行することも多く、ご自身では気づきにくいトラブルです。噛んだときに一部の歯だけ強く当たる感覚がある、特定の歯に痛みや違和感を感じる、朝起きたときに顎が重い・だるいといった症状は、噛み合わせの力が偏っているサインかもしれません。
こうした小さな違和感でも早めに歯科医院にご相談いただくことで、歯が割れてしまうなどの大きなトラブルを回避することができます。当院では患者様の症状に応じた咬合性外傷の治療方法をご提案することができますので、お気軽にご相談ください。
歯を強く噛み締めたり食いしばったりすると、歯には想像以上に大きな力がかかります。健康な歯であればある程度その力を受け流すことができますが、詰め物や被せ物をしている歯、根管治療を行った歯は強度が低下しているため、負担がかかりやすくなります。また、日常的な歯ぎしりや食いしばりの習慣がある場合、歯が少しずつすり減ったり、欠ける・割れるといったトラブルを引き起こすことがあります。
特に、就寝中の食いしばりは無意識のうちに起こるため、直接的な治療法はありません。そのため、寝ている間に装着するマウスピース「ナイトガード」で歯を保護し、健康な歯や治療後の歯を守ることが大切です。
ナイトガードは、顎関節症、歯ぎしり、食いしばりなどが原因で歯・顎関節・筋肉に痛みや異常があると診断された場合、保険診療で作成する事ができます。3割負担の保険であれば、数千円程度で作成する事ができるため、少ない負担で歯の健康を保護することができます。
一方で、接触の激しいスポーツなどで使うスポーツマウスピースや、ホワイトニング用のトレーなど、痛みや異常に関連のないマウスピース類は自由診療による作成となるため、注意が必要です。
自由診療のスポーツマウスガード
朝起きた時に、顎が重い・だるい・こわばっていると感じたり、こめかみや頬(咬筋)が痛い・口が開きにくいと感じている方は、夜間に食いしばりや歯ぎしりで歯や顎に負担をかけてしまっている場合があります。
日中に起きて活動している間、歯と歯が触れ合っていない状態が正しい状態と言われています。ストレスや癖によって日中にも歯を噛み締めあったり歯が触れ合うような癖は「TCH(歯列接触癖)」と呼ばれる症状です。TCHの疑いがある場合、歯が慢性的な食いしばりの影響を受けている可能性が高いです。
無意識のうちに強い食いしばりや歯ぎしりがある方は、頬の粘膜や舌が歯と接触し続けるため、「舌圧痕」と呼ばれる特有の接触跡が残ります。
就寝中の歯ぎしり・食いしばりは、ナイトガードによって改善できる最たるお悩みです。就寝中に無意識にダメージを受けた歯はすり減ったり、欠けたりしてしまいます。慢性的な負荷は歯や顎の筋肉・顎関節に対して悪影響を与えてしまうため、ナイトガードによる保護が効果的です。また、間接的に顎関節の状態も安定させることができるので、顎関節症の改善に寄与する場合もあります。
セラミック治療や歯の根の治療・インプラントなど、天然の歯から詰め物や被せ物に置き換える治療は、歯ぎしりや食いしばりの影響で破損してしまう場合があります。特に、歯の根の治療を行なった歯は天然の歯質が著しく少なくなるため、歯が割れてしまうことが多くあります。ナイトガードを装着することで、治療した歯の寿命をさらに伸ばす事が期待できます。
ナイトガードは、治療後の歯を保護したり、顎関節への負担を軽減するために有効な対策です。ただし、途中で使用をやめてしまったり、継続的に装着しない場合は、その効果が十分に発揮されなくなってしまいます。
最初はお口の中に異物があるような違和感を覚えることがありますが、多くの場合、継続的に使用することで自然と慣れていきます。当院では、快適に長くお使いいただけるように、正しい装着方法やお手入れについても丁寧にご説明しています。装着中に痛みや違和感がある場合は、無理に使用せず、すぐにご相談ください。
また、歯ぎしりの力が強い方は、使用を続けるうちにナイトガードがすり減ったり破れてしまうことがあります。当院ではナイトガードの再製作も承っておりますので、状態が気になる際はお気軽にご相談ください。
当院では、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方、または顎の力が強い方に対して「咬筋ボツリヌス治療」をご提案することもあります。この治療は、美容医療の分野でも広く使われているボツリヌス菌製剤を応用したもので、過度に発達した顎の筋肉(咬筋)をやわらげることで、歯や顎関節にかかる負担を軽減する効果が期待できます。
咬筋ボツリヌス治療は自由診療となりますが、セラミックの詰め物・被せ物をされた方、精密根管治療やインプラント治療を受けられた方など、「治療した歯をできるだけ長く守りたい」という方におすすめの治療法です。気になる方は、お気軽にスタッフへご相談ください。
「歯の治療は怖い」「痛いから行きたくない」という印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 そのため、治療を途中でやめてしまったり、痛みを我慢して歯医者に行かなくなる方も少なくありません。
しかし、一度悪くなった歯が自然に治ることはありません。 感染した部分を取り除き、人工の歯で補う処置が必要になります。
そこで当院では、患者様が安心して治療を受けられるように、痛みをできる限り抑えた治療を日々追求しています。
残念ながら治療時の痛みを完全になくすことは難しいです。
「痛みの感覚」には個人差があり、器具の振動や削る音などを「痛み」として感じてしまう方もいるため、完全な無痛を保証することはできかねます。
痛みを完全なくす唯一の方法は「全身麻酔」です。
全身麻酔は、完全に意識を失わせる麻酔で、痛みを感じることはありません。
ただし、対応できる施設が限られ、全身管理のための設備や麻酔医が必要です。(※当院では全身麻酔を行っていません。)
インプラントオペなどの侵襲性が高い治療の場合は、鎮静麻酔を使いますが、一般的な治療では局所麻酔を使うことが基本です。
当院では、局所麻酔でも痛みを最小限に抑えられるよう、表面麻酔・適切な麻酔量の調整・痛点の見極め・技術の向上などにより、できる限り快適に治療を受けていただけるよう努めています。
注射針を打つ前に、歯肉や粘膜に塗ることで麻痺させ、針を入れる痛みを感じにくくします。塗るだけですので、痛みを伴う処置ではありません。
注射針は直径わずか0.23mmのものを使用しています。「少しだけチクッとした」という方もいれば、「いつ刺されたのかわからなかった」という患者様もいます。
表面麻酔や、極細の注射針は痛みをおさえるために必須ですが、どれほど道具が揃っていても、結局のところ、痛みの感じ方を左右するのは、最終的には歯科医師の技術と経験にかかっています。
歯の治療中に、器具をお口の中に入れたり、歯科独特のにおいを感じたりするだけで「吐き気を催してしまう」という方は少なくありません。
これは「嘔吐反射」と呼ばれるもので、決して珍しいことではありません。
嘔吐反射には、お口の中のちょっとした刺激で起こる生理的な要因と、過去の治療経験などによる心理的な要因の2つがあります。
生理的な場合には、麻酔や細い器具の使用によって反射を軽減できることが多く、また、型取りが苦手な方には印象材を使わない光学印象という方法もご提案できます。
心理的な要因が関係している場合も、音楽を聴きながらリラックスしたり、診療台の角度を調整したりすることで、負担を軽くできることがあります。 当院では、できる限り患者様の不快感を減らし、安心して治療を受けていただけるよう配慮しています。
ボツリヌス(ボトックス)とは、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)という細菌が作り出す天然のタンパク質(ボツリヌストキシン)を有効成分とする医薬品のことを指します。ボツリヌストキシンには毒性がありますが、その毒性をごく微量・精密に調整して医療用に応用したものが、「ボトックス(Botox)」や「ボツリヌストキシン製剤」と呼ばれています。
ボツリヌスは、神経から筋肉への「収縮の指令」を一時的にブロックする作用があります。これにより、過度に緊張している筋肉をゆるめたり、筋肉の動きをコントロールすることができます。
ボトックス注射は、美容分野では小顔治療などで広く知られていますが、歯科では主に咬筋(噛むときに使う筋肉)をゆるめる事で、過剰な噛む力を抑える目的で使用されています。「ボツリヌストキシン」を筋肉に注射することで、筋肉の緊張を一時的に緩和し、歯ぎしりや食いしばりによる顎や歯への負担を軽減します。これにより、歯の摩耗や顎の痛みなどを防ぐ効果が期待できます。
ボトックスは美容外科や眼科などの医療分野でも使用されており、美容面だけでなく医療的にも安全性と効果が認められている治療法です。
歯ぎしりや食いしばりは、筋肉の違和感や顎関節症・歯の破損に繋がる癖ですが、病気ではないため根本的な治療方法がない事が問題になることが多いです。咬筋ボツリヌス療法によって顎の筋肉の力を緩和させ、歯ぎしり・食いしばりによって引き起こる症状を解消する事ができます。
セラミックの詰め物・被せ物やインプラントは見た目も美しく機能的である一方、強い咬合力で破損してしまうリスクがあります。自由診療の歯を長持ちさせるためにも、顎の力を弱めることで治療歯の寿命を伸ばしつつ、歯ぎしりや食いしばりなどの影響も緩和させることができます。
ボツリヌス(ボトックス)注射は安全性の高い治療ですが、すべての人に適応できるわけではありません。体質や既往症、服用中の薬剤によっては副作用のリスクが高まるため、事前の問診と歯科医師による判断が非常に重要です。
特に、妊婦の方はお腹の中の赤ちゃんに影響が及ぶ可能性があるため、基本的に利用する事はできません。そのほかにも、ごくまれにボツリヌスに対してアレルギーがある方もおられるため、事前診断が重要になります。
ボツリヌス治療は、顎の筋肉に対して注射を行うため「チクッ」とする程度の軽度な痛みがあります。しかしながら、極細の注射針を利用するため、大きな痛みもなく、比較的痛みの少ない治療といえます。
歯科医院で取り扱われる咬筋ボツリヌス療法は自由診療になるため、保険診療の範囲で受けることはできません。また、美容医療のように小顔治療などを目的に行われる治療ではなく、あくまでも咬筋の緩和に対して行う治療であることには注意する必要があります。
片顎1CCずつ、両顎2CC(保険適用なし)
1回の施術費用 30,000円(税込33,000円)
歯科医院では、通常は目で確認できる範囲の歯を診て治療を行うことで多くの症状を改善できますが、すべての問題が肉眼で見えるわけではありません。特に、歯茎の中に埋まっている親知らずの位置や顎の骨の形、歯と歯の間にできた小さな虫歯などは、見た目だけでは判断が難しい場合があります。こうした症状は、より専門的な検査を行うことで正確に把握することができます。
当院では、目では確認しにくい部分までしっかりと診断できるよう、デジタル機器を活用した「デジタル歯科検診」を導入しています。デジタル技術を用いることで、より精密で信頼性の高い検査・診断が可能になります。
デジタル歯科検診は、治療を目的とした検査ではないため保険の適用外となり、自由診療でのご案内となります。あらかじめご了承ください。
この検診では、ご自身の歯や骨の状態をより詳しく把握することができ、今後の予防や健康維持に役立てることができます。お口の状態をしっかり知りたい方、将来のトラブルを防ぎたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
診察時間:60分(保険適用なし)
1回の施術費用10,000円(税込11,000円)
低被ばくのデジタルレントゲンを使い、口腔内を撮影するほか、頭部を3次元的に確認できる歯科用CTを用いて、レントゲンで見る事が難しい骨の厚さや神経の位置などを把握し、抜歯や矯正治療に役立てる事ができます。
口腔内スキャナー(Intra Oral Scanner)はお口の中を小型カメラで撮影し、歯や歯茎の状態を詳細に記録できるデジタル機器です。これにより、歯の汚れの付着状況や見えにくい虫歯の確認、3D化した歯列データを使った歯並びのシミュレーションなどを行うことができます。
また、お口の中に入れるカメラは小型化されており、嘔吐反射などによって型取りが苦手な方でも少ない負担で検査を受けていただけます。ご希望に応じて、型取りを行わずに詰め物や被せ物の製作を進める治療計画を立てることも可能です。
デジタル機器による撮影や各種診査を行ったあと、その結果をもとにカウンセリングルームにて、歯科医師が現在のお口の状態について丁寧にご説明いたします。デジタルデータを活用することで、今後考えられるリスクや注意すべきポイント、日常でのセルフメインテナンスの方法などを、より具体的にお伝えすることができます。
また、デジタル歯科検診によって治療が必要な部分が見つかった場合は、次回以降に治療へ進むことが可能です。治療内容については、保険診療・自由診療の両面から複数のプランをご提案いたしますので、十分にご納得いただいたうえで治療を受けていただけます。
当院で導入している光学式口腔内スキャナー「iTero 5D エレメント」は、歯のスキャンだけでなく、さまざまな機能を備えた高性能な機器です。印象材を使わず短時間で検査が行えるため、嘔吐反射が強く従来の型取りが苦手だった方でも、負担を抑えて治療を進めることができます。
また、矯正治療をご希望の方の歯並びの検査にも活用しており、デジタル歯科検診ではこのスキャナーに搭載された複数の機能を用いて、より詳細で精密な検査・分析を行っています。
カメラ撮影によって歯並びを立体的にすることで、あらゆる角度から歯の状態をチェックすることができます。iTeroによる撮影は15分もかからずに終えることができるほか、お口の中に異物がある感覚(嘔吐反射)を引き起こしにくい小さな機材なので、安心して利用いただけます。
主に矯正治療をご検討されている患者さまに対して、現在の歯並びが治療によってどのように変化していくのかを、立体的な画像でわかりやすく確認していただけます。
iTeroはマウスピース矯正「インビザライン」と連携しており、撮影したデータをもとに精密なシミュレーションを行い、その結果を踏まえて矯正治療の計画を立てることが可能です。
見えない箇所(歯と歯の間など)にできた虫歯は、レントゲン撮影だけでは発見できない場合もあります。iTeroに備わった赤外線撮影機能を使う事で、歯を近い距離で撮影して虫歯の発見に役立てることができる他、口腔内の画像によって普段は見えにくい箇所の歯石の有無が確認できます。
咬み合わせの影響によって歯の表面がすり減ったり、顎の骨に負担がかかってダメージを受けることがあります。iTeroを使用することで、どの部分に咬む力が集中しているかを視覚的に確認でき、歯や顎にかかる負担をわかりやすく把握することができます。
小児歯科では、お子さまの虫歯予防をはじめ、歯並びや噛み合わせのチェック、フッ素塗布、歯磨きの指導などを通して、将来の歯のトラブルを未然に防ぐためのケアを行います。小さな頃から正しい予防習慣を身につけたり、健康な歯を維持していく事で、大人になってからのお口のトラブルを減らすことにもつながります。
当院でも小児歯科の診療に対応しており、お子さま一人ひとりの年齢やお口の状態に合わせた、やさしく丁寧なケアを心がけています。歯科医院に対する苦手意識を持たせないよう、安心して通っていただける雰囲気づくりにも努めています。
小児歯科の受診タイミングとしては、乳歯が生え始める生後6〜9ヶ月頃が一つの目安です。特に初めての歯が確認できた頃に、一度歯科医院でチェックを受けることをおすすめします。特に、ご両親の定期検診と同じタイミングでお子さまの検診も一緒に受けていただくことで、ご家族全体のお口の健康管理にもつながります。
生まれて初めての歯は、生後6〜7ヶ月頃に下の前歯から乳歯が生え始めてきます。乳歯が生える時期には個人差がありますが、一般的には2〜3歳頃までに上下合わせて20本の歯が生えそろいます。歯が生え始めたタイミングに受診いただくことで、虫歯のリスクを下げるためのフッ素塗布ができます。
乳児期はもし虫歯になってしまっても落ち着いて治療を受けることが難しいため、予防を第一に考えていくことが大切です。お家でできる事は、歯ブラシを口に入れることに慣れさせたり、うがいの練習(水を含み吐き出す)を一緒にやっていくなどのトレーニングがあります。
乳歯が全て生え揃った後、5〜6歳になると最初の永久歯である「6歳臼歯(第一大臼歯)」が生えてきます。この最初の永久歯は非常に虫歯になりやすいことが知られており(※1)、フッ素塗布などの虫歯予防が大切です。そのほか、指しゃぶりなどの癖によって歯並びに悪影響が出る可能性がある場合、癖を改善して歯並びをコントロールしていきます。
また、お子様ひとりで歯磨きができるようになったら、最後の仕上げ磨きをやってあげることが大切です。6歳ごろまでは、虫歯になったとしても歯科医院での本格的を嫌がってしまって治療が難航することが多く、お子様にとっても苦しい期間が続いてしまいます。虫歯予防と仕上げ磨きによって、健康な歯を保ってあげるようにサポートしましょう。
6歳臼歯が生えてきたあとは、おおよそ前歯から乳歯が永久歯に生え変わっていきます。生え変わる順番は多少前後しますが、個人差がありますので大きな問題ではありません。この時期の乳歯は歯の溝が深く虫歯になりやすいため、フッ素塗布や溝を埋めるシーラント治療などが受けられます。
生え変わりの時期になると、顎の大きさなどによっては歯並びに悪影響を与えてしまう場合があります。お子様の歯並びが心配な場合は、6歳ごろを目安に小児矯正について当院にご相談ください。
参考文献※1)第一大臼歯は、6~7歳頃より第二乳臼歯に隣接して萌出を開始し、2~3年で解剖歯冠のほぼ半分が出齪する。咬合面の特徴としては上顎歯は4咬頭、下顎歯では5咬頭を有しており、従って小窩、発育溝が多くなる。このためこれらが好発部位である裂溝う蝕の発生も多くなり、9~10歳頃までのう蝕のほとんどは第一大臼歯に起始するものと報告されている。
お子様が通われている小学校などでは、集団歯科検診を行なっている場合が多いと思います。歯科検診で問題なければ歯科医院に通う必要は無いと思ってしまうかもしれませんが、問題や異常が無くても定期的に歯医者に通うことをおすすめしています。
学校の歯科検診では、基本的に目視による診察(視診)であり、目で見える異常が発見できれば精密な検査を促されますが、その場で根本的な治療を行う事はありません。歯科医院ではレントゲンによる検査など、より踏み込んだ検査で虫歯や歯の萌出などの異常を確認し、治療することができます。お子様の乳歯は永久歯よりも歯質が弱いため、定期的にチェックして早期治療に繋げることが大切です。
お子さまのお口の中には、もともと虫歯の原因となる菌(ミュータンス菌など)は存在しないといわれています。虫歯菌は、主にご家族とのスプーンや箸、コップなどの共有によって感染することが多く、大人の口の中にある菌が少しずつお子さまに移っていくと考えられています。
虫歯菌の感染は目に見えないため、完全に防ぐことは難しいのが現実です。しかし、日常的に家族全員がしっかりと歯磨きを行い、お口の中を清潔に保つことで感染リスクを減らすことができます。また、親御さん自身が定期的に歯科検診を受け、虫歯や歯周病を予防しておくことも、お子さまの歯の健康を守るうえでとても重要です。
歯を失ってしまった場合や、歯周病の進行によって歯がグラグラになり保存が難しい場合には、失った歯の機能や見た目を補う「欠損補綴治療」が必要になります。欠損補綴治療にはいくつか種類がありますが、その中でも入れ歯による治療は保険が適用されるため、経済的な負担を抑えたい方に多く選ばれている方法です。
入れ歯治療は、隣接する歯を削って支える「ブリッジ治療」や、人工の歯根を埋め込む「インプラント治療」のような外科処置を避けたい方にも適した選択肢です。特にご高齢の方や、全身の健康状態により手術が難しい方にも対応しやすく、比較的短期間で装着できる点がメリットといえます。
保険適用の入れ歯は機能性を重視した設計となっており、治療費も抑えられるため、初めて欠損補綴治療を受ける方にとっても安心して始められる治療方法です。一方で、見た目の自然さや装着感にこだわりたい場合には、自由診療の入れ歯もご提案可能です。ご希望やライフスタイルに合わせた選択ができますので、お気軽にご相談ください。
入れ歯は保険診療で受けられる機能性の高い治療方法ですが、その分入れ歯に使用できる素材は限られています。保険診療の入れ歯で使われる素材は、歯科用のレジン素材と固定のための金属(クラスプ)で構成されます。より見た目の美しさや機能性をより高めた入れ歯にしたい場合は、自由診療の入れ歯で実現できることが多いです。
はじめて入れ歯を作る際は、どのような素材や見た目にしたいか、費用はどれくらいになるかを考えながら、ご自身のライフスタイルにあった入れ歯を入れることをお勧めしています。
【保険診療】
部分入れ歯は、歯を1本だけ失った場合から複数本にわたる場合まで、基本的にはどの部位の歯を失っても対応できるのが特長です。ブリッジ治療のように健康な隣の歯を大きく削る必要がないため、残っている歯に対する負担が比較的少ないのもメリットのひとつです。
保険診療で製作する場合、入れ歯の歯と歯茎にあたる部分は樹脂素材(レジン)で作られ、残っている歯に対して固定するための金属製のひっかけ(クラスプ)が付いています。このクラスプによって入れ歯をしっかりと安定させる仕組みですが、口元から金属部分が見えることがあるため、見た目が気になってしまうデメリットもあります。
【保険診療】
総入れ歯は、すべての歯を失ってしまった方、あるいはわずかに残っている歯の寿命が短く、将来的に抜歯が必要と判断される場合に選択される入れ歯です。歯を多く失ってしまった方でも、咀嚼(食べ物をしっかり噛むこと)や会話といった日常生活の質を保つために、最も安価で機能的な治療方法です。
保険診療で製作する場合、総入れ歯はすべて樹脂素材で作られます。部分入れ歯と違って引っ掛ける場所がないため、入れ歯と歯ぐきとの吸着の良し悪しが安定感や装着感を左右します。また、初めて総入れ歯を使用される方の中には、違和感や咬みにくさを感じることもありますが、慣れるまでのサポートや必要に応じた微調整も行っておりますので、ご安心ください。
【自由診療】
ノンクラスプデンチャーは、保険診療の部分入れ歯の金属でできたクラスプ部分が目立ってしまうという問題を解決した部分入れ歯です。歯茎部分とひっかけにする部分に柔軟性のある特殊な樹脂を採用することで、一見して入れ歯をしていることが分かりにくくなります。
【自由診療】
保険診療では樹脂素材で作られる床の部分を、金属(コバルト・チタンなど)に置き換えた総入れ歯です。保険診療の総入れ歯は床に厚みが出やすく、食品の温度が感じにくくなるため強い違和感を覚える方も少なくありません。
金属床義歯は金属の強度で床を薄くして違和感を減らし、熱が伝わりやすい素材によって食事の楽しみも損ないにくいメリットがあります。
【自由診療】
BPSデンチャーは、精密な型採りやお口の筋肉の動きを考慮した、美しい見た目やフィット感を追求したオーダーメイドの総入れ歯です。
BPSデンチャーはお口の中で機能的に働く特殊なシリコン素材を使用しており、一見して入れ歯であるとわからないほどの自然な仕上がりが期待できる入れ歯です。
入れ歯・義歯治療は、比較的簡単に作成・短期間に治療が完了し、すぐに失った歯の代わりにすることができます。しかし、正しい利用方法やメインテナンス方法を怠っていると、入れ歯に起因するトラブルや症状がお口の中で引き起こる場合があります。
正しい入れ歯の利用法とお掃除の方法を理解することで、入れ歯についてのお悩みの多くを解消することができます。ですが、入れ歯が極端に合わない場合や装着時の痛みが強い場合は、遠慮なく歯科医院にご相談ください。
初めて入れ歯を作って装着した時、お口の中の違和感を強く感じることがあり、「作り直して欲しい」という要望をされる方がおられます。また、部分入れ歯は非常に小さいため、外した際に紛失したり、ティッシュなどに包んでておいたら誤ってご家族に捨てられてしまうということがよく起こります。これらの「違和感・紛失による再製作」は保険診療の場合、不可能なことが多いです。
保険診療で製作された入れ歯は、製作から6ヶ月以上経過しないと作り直すことはできません。これは保険診療の濫用により多くの医療費を使ってしまわないようにするための規則です。そのため、この6ヶ月間で作り直す場合はすべて自由診療での治療となります。入れ歯の違和感が強い場合は、まずは保険診療による入れ歯の調整から行いますので、お気軽にお申し付けください。
基本的に、就寝中は入れ歯を外すことが推奨されています。主な理由として「歯茎を休ませるため」「細菌の繁殖を防止するため」「口臭を防ぐため」などの理由があります。入れ歯の周りの歯のぐらつきを抑制するために歯科医師からの指示があった場合などは、就寝中に入れ歯を装着することがありますが、常に入れ歯が歯茎に密着した状態はお口にも負担になります。
入れ歯を装着したまま寝てしまうと、歯茎が休まらずに義歯性口内炎などの炎症が出てしまったり、清掃不良により細菌の繁殖・口臭の悪化につながるため、寝る前には入れ歯掃除をして外すようにしましょう。
「入れ歯を作ったけど合わない」と感じて、途中で使用をやめてしまう方がおられますが、自己判断による使用の中止は控えてください。合わない入れ歯を使い続けることもトラブルにつながりますが、入れ歯を急に使わなくなることで起こるトラブルもあります。特に周囲の歯が支えを失って動いてしまうと、せっかく作製した入れ歯が入らなくなる場合があります。
入れ歯を作った後にこれからも使い続けるかどうかをお悩みの場合は、まずは歯科医院に相談するようにしましょう。
入れ歯が合わない時に、ご自身で接着剤や素材を使って入れ歯を改造してしまう方がおられますが、思わぬ破損や口腔内のトラブルの原因となるため、絶対にしないでください。また、歯科用に作られていない接着剤や素材は身体に悪影響を与えてしまうリスクも高いです。
入れ歯の調整は保険診療で行うことが可能ですので、ご自身でどうにかしようとせずにお気軽に歯科医院でお申し付けください。
就寝中など、入れ歯を外す際は乾燥させないよう水を張った容器の中に保管しましょう。入れ歯が乾燥すると、ねじれや歪みが起きてフィット感が失われる場合があります。
また、急激な温度変化も入れ歯の変形や破損につながるため、入れ歯に熱湯をかけたり、食器洗浄機・乾燥機などに入れないでください。入れ歯の汚れを落としたい場合は、歯ブラシや入れ歯洗浄剤を使いましょう。
入れ歯も天然の歯と同じように、使っているうちに汚れが溜まります。部分入れ歯・総入れ歯のどちらも、毎日歯ブラシでブラッシングして汚れを落とすようにしましょう。
また、ブラッシングだけでは入れ歯に着きやすいカンジダ菌などを全て取り除くことが難しいため、数日に一度は入れ歯洗浄剤を用いて化学的清掃をするように心がけましょう。どちらか片方だけでよいという事はなく、日々のブラッシングと定期的な洗浄剤による清掃で綺麗な入れ歯の状態を保ちましょう!
歯科治療の中でも歯ぐきを切る処置や歯を抜くなどの外科的な治療は、「歯科口腔外科」に分類されます。当院では、虫歯治療と同様に歯科口腔外科の治療も対応しています。特別な手続きは必要ありませんので、お気軽にご予約・ご相談ください。
ただし、外科治療はその日のうちにすぐ行うことは少なく、基本的には後日の実施となります。出血や神経・骨に関わる処置には慎重な対応が必要なため、事前にしっかりと診査・診断を行い、安全な治療をご提供いたします。
抜歯を行う際には、服用中のお薬の確認やCTなどの検査によって、処置の難易度を把握する必要があります。また、炎症がある場合には投薬や処置によって症状を落ち着かせてから抜歯を行うため、当日に処置できないこともあります。安全かつ確実に抜歯を行うための対応ですので、あらかじめご理解ください。特に、下顎の親知らずはちょうど歯の下に神経があるため、当日の判断のみで抜歯できることはあまりありません。
当院では術前の確認として、パノラマレントゲン・CTなどによる歯の形や神経の位置の確認、感染を防ぐための術前のクリーニングも合わせて行っています。
親知らずの中でも横向きや斜めに生えていたり、部分的にしか見えていないものは、正常にかみ合わず炎症や虫歯の原因になることがあります。当院では事前検査のうえ、さまざまな生え方の親知らずの抜歯を行なっています。
ただし、入院が必要な抜歯や、麻痺などの後遺症のリスクがあり難易度が高い抜歯の場合は、大学病院などの入院設備が整った専門的な医療機関をご紹介いたします。
口内炎など、口の中のできものに対する治療も歯科口腔外科の分野に含まれます。些細な症状と思われるものでも歯科医院で対応可能ですので、気になることがあればお気軽にご相談ください。
また、舌の違和感や口腔がん(舌・歯ぐき・頬の内側など)の検査も行っています。ただし、より高度な治療が必要な場合には、専門の医療機関や総合病院をご紹介することがあります。
「口を開けると痛みがある」「あごがカクカク鳴る」などの症状は、顎関節症の可能性があります。顎関節症の診断・治療も歯科口腔外科の分野に含まれます。
顎関節症の治療方法は個人の症状によって異なるため、あごの状態が気になる方はお気軽にご来院ください。
自由診療で行うインプラント治療も、歯科口腔外科に含まれます。歯を失った部分にインプラント(人工の歯根)を顎の骨に埋め込み、人工の歯で補う治療です。
インプラントを埋め込む手術に加え、骨の厚みや量が足りない場合に行う骨造成(骨を増やす処置)や、歯肉の形状や形を改善する歯肉移植などの再生療法も外科的治療にあたります。当院ではこれらの治療のほとんどは自由診療にて対応しています。
歯科医院で行う口腔外科治療の中で、親知らずの抜歯は最も日常的に行われています。お口に悪影響を与えてしまう親知らずが多くある一方で、必ずしも抜歯が必要というわけではありません。特に、上下左右の4本ともまっすぐ生えており、噛み合わせとして機能しているのであれば、無理に抜歯を行う必要はありません。
しかし、親知らずの生える方向や状態によって、抜いた方が症状が緩和されたり、今後の治療が有利になる場合もあります。特に、以下のような親知らずは抜歯することをおすめする場合が多いです。
親知らずは一番奥まった位置にあるため、清掃不良になりやすく、虫歯や歯周病になってしまうリスクが高いです。親知らずが上下で生え揃っていなかったり、お口の中で機能的に働いていない親知らずが虫歯になってしまった場合は、予防的観点から抜歯をお勧めすることがあります。
親知らずの生え方によっては、他の歯のように完全な形で生えてこない場合もあります。例えば、歯の一部分だけ見えている状態で、他が歯茎に埋まっているような生え方をした親知らずは清掃が難しく頻繁に炎症を起こすため、抜歯してしまった方がよいことが多いです。
顎の大きさなどの関係で、親知らずが斜め〜横向きの状態になっていることがあります。横向きに生えた親知らずは咬み合わせの機能を果たさないうえに、隣の歯へ悪影響を与えてしまう可能性もあります。
横向きに生えた親知らずは完全に埋まってしまっている場合も多いため、詳細な診査・診断のうえ抜歯させていただきます。
親知らずの抜歯は、少なからず手術後に痛みや腫れが出ます。そのため、症状や必要に応じて痛み止めや抗生剤を処方することもあります。痛みの感じ方には個人差がありますが、基本的に激しい運動や血流が活発になる入浴などは控えていただくようにご説明しています。
一時的に痛みが強い場合は、抜歯をした側の頬から首筋あたりを濡れたタオルで抑えるように冷やすことも有効です。一般的に抜歯後の痛みは2〜3日程度で落ち着いていきますので、それまでは傷口を刺激しないように歯ブラシや舌で触らないようにしましょう。
親知らずの抜歯後は、ある程度の出血があり、傷が治るまでにも時間がかかります。そのため、術後に起こる感染症などの偶発症には注意が必要です。特に、強い痛みをともなう「ドライソケット」は避けたい症状のひとつです。
抜歯後はつい傷口を触ったり、必要以上にうがいをしたくなりますが、過度な刺激によって血のかさぶた(血餅)が取れてしまうと、骨が露出しドライソケットの原因となります。術後3日ほどは、できるだけ傷口を刺激しないよう注意しましょう。
| 曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 診療開始 | 9:30 | 9:30 | 休診 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
| 診療終了 | 18:30 | 18:30 | 休診 | 18:30 | 18:30 | 17:00 |
休診日:日曜・祝日 ※日曜・祝日診療は下記診療カレンダーをご覧下さい。
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
休診日
日曜・祝日診療
臨時診療日
大阪・兵庫・福岡で約8万人が利用する歯科医院が京都に!