拡大・鮮明な術野を確保
マイクロスコープ
マイクロスコープを使えば、根管の視野を4〜20倍に拡大でき、細い根管や複雑な部分も確認しながら治療が可能に。汚れや細菌をしっかり除去でき、削る量も最小限に抑えられるため、歯を傷めるリスクも減らせます。
歯の根には「歯髄」という神経や血管があります。虫歯や外傷で炎症・感染した場合、それを除去する必要があり、これを「根管治療」と言います。
感染した歯髄は放置し続けると最終的に抜歯が必要となるため、根管治療を施すことにより歯を歯根を残すことが目的となります。
根管治療は保険診療でも受診が可能ですが、東京医科歯科大の調査では、一般的な根管治療後に根の先に膿がたまる「根尖X線透過像」が多く見つかっています。
つまり、通常の根幹治療ではどうしても再発率が高く、再治療が必要になる可能性が高くなるということです。そこで、この再発率を抑える治療が、精密根管治療(自由診療)となります。
図1根管処置歯における根尖部X線透過像の発現率. 調査期間:2005年9月〜2006年12月. 東京医科歯科大学むし歯外来. 智歯は別掲
※1・図)根管処置歯における根尖部X線透過像の発現率
精密根管治療は保険では使えない精密な機器を使い、時間をかけて丁寧に治療を行うことで、成功率を高め再発を防ぎます。神経を取った歯でも、長く残すために効果的な治療です。
一般的な根管治療との大きな違いは、主に「再発を防ぐ」「歯が長持ちする」「治療回数が少ない」という3点。特にセラミックなどの人工歯を長持ちさせたい方に選ばれています。
根管は細く複雑で、細菌も多いため、再感染を防ぐには高精度な器具と技術が不可欠です。難しい環境でも確実な処置を行うために、精密根管治療が選ばれています。
拡大・鮮明な術野を確保
マイクロスコープを使えば、根管の視野を4〜20倍に拡大でき、細い根管や複雑な部分も確認しながら治療が可能に。汚れや細菌をしっかり除去でき、削る量も最小限に抑えられるため、歯を傷めるリスクも減らせます。
細菌の侵入を抑制
治療中に口腔内に常在する細菌が根管内に入ると、感染・再発の原因になります。ラバーダム防湿は、薄いゴムのシートで口を覆い、治療部分だけを出すことで、細菌の侵入を防ぎ、清潔な状態で治療を行えます。
柔軟性の高いファイル
精密根管治療では高価なため一般的な治療では使用することができない、柔らかくしなやかなニッケルチタン製のファイルを使用。複雑な形にもフィットしやすく、奥まで届き、神経の取り残しや歯へのダメージを抑えられます。
精密根管治療は自由診療のため、保険診療より費用はかかりますが、再発リスクの高い保険治療に比べて成功率が高く、再治療の難しさも考慮すると、初回からの選択が重要です。
研究によると、初回治療で病巣がない場合の成功率は90%以上、病巣があっても約80%。一方、再治療では病巣なしで70〜80%、病巣ありだと約50%まで低下します。
歯の神経を取っても、自分の歯を長く使いたい方は、ぜひご相談ください。カウンセリングでは精密な検査結果をもとに丁寧にご説明します。

歯の神経を残す最後の砦|歯髄温存療法
虫歯が進行して神経(歯髄)まで達すると、通常は「抜髄」という神経を取る治療を行います。これは痛みを抑え、虫歯が根や顎に広がるのを防ぐためです。
ただし、神経を取った歯は血流がなくなり、もろくなります。土台で補強すれば再び噛む機能は回復しますが、神経のある歯より折れやすく、変色することもあります。
そこで近年では、進行した虫歯でも神経を残す「歯髄温存療法」が注目されており、条件が合えば抜髄を避けられる可能性があります。
当院では、神経(歯髄)を残す治療に、MTAセメントという歯科用材料を導入しています。
MTAセメントは高い殺菌力があり、虫歯の進行を抑えつつ神経を保護できる特殊な素材です。比較的新しい治療ですが、歯髄炎と診断された歯でも90%以上の歯髄の保存率が報告され、注目されています。
つまり、虫歯が神経に到達もしくは近くまで感染していても、神経が生きていれば、MTAセメントにより抜髄を避けられる可能性があります。
適応できる症例は限られますが、従来なら神経を取っていたケースでも残せる可能性があるというのは、歯を末永く使う上では大きな進歩と言えます。なお、この治療は保険適用外の自由診療となるため、事前にご相談のうえで判断いたします。
※1)Farsi らは可逆性歯髄炎と診断された幼弱永久歯(30 歯,経過観察期間 2 年)で 93%の成功率,Bogen らは正常歯髄あるいは可逆性歯髄炎と診断された症例(53 歯)への最長 9 年の経過観察で,97.9%の成功率を報告している
MTAセメントはカルシウム主体の歯に近い素材で、体にやさしく高い安全性を持つ修復材です。
MTAセメントは硬化時にわずかに膨張し、すき間なく封鎖できるため、細菌の侵入や繁殖を防ぐ効果が期待できます。
MTAセメントは強いアルカリ性で、多くの細菌が生きられない環境をつくり、歯や神経まわりの菌を減らす効果があります。
口の中は乾燥しにくい環境ですが、MTAセメントは親水性があり、湿った状態でも問題なく処置・硬化できます。
MTAセメントは神経を守る優れた治療法ですが、すべての症例に適応できるわけではなく、いくつか注意点があります。
MTAセメントによる歯髄温存は公的保険の適用がない自由診療です

歯髄を残せるかどうかは、治療のタイミングや医院の方針に左右されます。MTAセメントで対応できる状態でも、扱っていない医院では抜髄になることもあります。
「抜髄しますか?」と聞かれたとき、他院での診断を検討することが、神経を残すチャンスにつながります。
当院では、神経を残せる可能性がある場合、メリット・デメリットを丁寧にご説明し、ご相談のうえで治療方針を決定します。強い痛みが出る前に、ぜひ早めにご相談ください。
| 曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 診療開始 | 9:30 | 9:30 | 休診 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
| 診療終了 | 18:30 | 18:30 | 休診 | 18:30 | 18:30 | 17:00 |
休診日:日曜・祝日 ※日曜・祝日診療は下記診療カレンダーをご覧下さい。
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
休診日
日曜・祝日診療
臨時診療日
大阪・兵庫・福岡で約8万人が利用する歯科医院が京都に!