咬み合わせ治療のQ&A

咬み合わせの治療についてのよくある質問

Q.咬み合わせが悪いと、どんな影響がありますか？？

A.咬み合わせの不調和は、単に見た目の問題などの目で見て分かる問題だけに留まらない事が多いです。歯や顎関節、筋肉に負担をかけ、歯のすり減り・知覚過敏・顎関節症のほか、肩こり・頭痛などの原因がわかりにくい不定愁訴を引き起こすことがあります。より長期的な問題で捉えると、よくない咬み合わせは歯に過剰な負担をかけ続けるため、歯の欠落を招く場合もあるため、疑いのある方は歯科医院で検査をしてもらうようにしましょう。

Q.顎がカクカク鳴るので、音を鳴らなくする治療は可能ですか？

A.顎を動かしたときに「カクカク」や「ポキッ」と音が鳴るのは、顎関節症の代表的な症状のひとつです。ただし、音が鳴るからといって必ず治療が必要というわけではありません。顎関節症とは、顎の関節やその周囲の筋肉に異常が生じている状態を指し、多くの場合、関節内にあるクッションの役割を持つ「関節円板（かんせつえんばん）」のズレや動きの異常が原因で音が出ます。関節音そのものを完全に治すのは難しい場合もありますが、顎関節や筋肉への負担を減らす治療（ナイトガードの装着、生活習慣の見直し、咬み合わせの調整など）によって、症状が軽減したり音が少なくなることがあります。音が気になる場合も、まずは歯科医院で検査と相談を行い、状態を確認したうえで適切な対応を進めていくことが大切です。

Q.咬み合わせの治療は保険が適用されますか？

A.基本的に痛みや顎関節症の症状が出ている場合は、咬合調整やスプリント療法など、治療の目的であれば保険が適用されます。ただし、良くない咬み合わせと判明してから歯並び矯正を行う場合なども、一般的な矯正と同じく自由診療となるため注意が必要です。

Q.ナイトガードの使用で気をつけることはありますか？

A.ナイトガードを作製した後は、継続して毎晩使用することが大切です。装着する際は、必ず歯を磨いてお口の中を清潔にしてから、就寝直前に装着してください。朝になって取り外した後は、歯磨きとあわせてナイトガードのお手入れも行いましょう。ナイトガードは、使用後に歯ブラシで軽くこすって汚れを落とし、水でよくすすぐだけでも清潔に保てます。また、定期的に入れ歯洗浄剤やマウスピース専用の洗浄剤を使用することで、ニオイや菌の繁殖を防ぐことができ、より衛生的にご使用いただけます。

Q.顎関節症になりやすい人の特徴はありますか？

A.顎関節症の原因はさまざまですが、日常生活の中にある何気ない習慣が大きく関係していることがあります。たとえば、「片側の歯ばかりで噛む」「硬いものをよく食べる」「口を大きく開けて発声・歌唱する」「頬杖をつく」「うつ伏せで寝る」といった行動は、顎関節に負担をかけやすく、顎関節症を引き起こす要因になるといわれています。これらの習慣は、意識して改善することで症状の軽減が期待できます。すでに顎に炎症や痛みがある場合は、これらの動作を一時的に控えることが大切です。また、咬み合わせの状態によっても顎関節症のリスクが高まることがあります。たとえば、咬み合わせが深い「過蓋咬合」や、奥歯だけで噛んでしまう「開咬」などは、顎に余分な負担をかけやすい傾向があります