下あごの骨は、耳のすぐ前にある「顎関節(がくかんせつ)」を通して頭の骨(頭蓋骨)とつながっています。この顎関節は、会話や食事など、口の開け閉めに欠かせないとても重要な関節です。しかし、関節に負担がかかると、口を開けるときに音がしたり、顎に痛みや違和感を感じたりすることがあります。これらの症状を総称して「顎関節症」と呼びます。
顎に違和感や痛みを感じる場合は、症状が悪化する前に歯科医院へご相談ください。歯科では、顎関節症の診断や原因に応じた治療を行っています。早めに対応することで、痛みの軽減や症状の改善が期待できます。
顎関節症はどなたにでも起こりうる症状ですが、特に20〜30代・40〜50代に多くみられることが知られています。顎関節症になる原因は複数の要因が重なるので1つの原因に限定されることはありませんが、働き盛りの年齢で起こりやすいトラブルとして、「歯ぎしり・食いしばり」などの仕事に関連したストレスによるものも一つの原因と言われています。
また、顎関節症は男性よりも女性に多い事が知られており、女性ホルモン(エストロゲン)の低下が関節の代謝や靱帯の弛緩に関与しているという研究もあります。顎関節症は軽症で済むこともありますが、痛みや強い違和感がある場合は歯科医院を受診して治療を受けるようにしましょう。
食べ物を噛んだりあくびをした時など、口を開けた時に痛いという症状です。痛みは耳の前あたり(顎関節部)・こめかみ・頬・顎下部に出ることが多く、片側もしくは両側に生じます。朝起きた時に痛む場合や、雑音も混じっている場合は顎関節症の疑いがあります。
通常、人の口は指3本程度(約40mm)が縦に入るくらいにまで開きます。口をうまく開ける事ができない・または開けると強い痛みが出る場合にも顎関節症が疑われます。一時的な筋肉のこわばりから起こることもありますが、顎関節内部の構造的な異常が原因の場合もあるため、詳しい検査が必要です。
口を開けたり閉じたりしたときに「カクッ」「パキッ」「ジャリジャリ」といった音が顎関節から聞こえる症状も顎関節症の一部です。聞こえる音によって原因が異なることが知られており、痛みと同時に聞こえる場合は治療が必要なことがあります。しかしながら、痛みが無く音だけが聞こえる場合は治療を行わない事が一般的です。
顎関節症は痛みの種類や原因によって主に4種類に分類されます。I〜Ⅳ型という風に分類され、この診断によってどのような治療が必要か判断されます。
一般的には痛みのある箇所を安静にして、場合によっては痛み止めの服用・マウスピースによるスプリント療法などを行います。しかしながら、軽度の顎関節症は経過観察によって自然治癒することもあり、顎から鳴る雑音だけでは治療を行うべきではないケースなど、人によって治療方法が違います。顎関節症状の疑いがある場合はご自身で判断せず、精密な検査が可能な歯医者さんを受診して顎の状態を診てもらうようにしましょう。
顎を動かすための筋肉(咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋など)が過剰に緊張・炎症を起こし、あごの周囲やこめかみ・頬・耳の前などに痛みやだるさが出る状態です。言うなれば顎の筋肉痛のような状態であり、慢性的な負荷が痛みの原因になっています。
就寝中の食いしばりや歯ぎしり・ストレスによる緊張などによって起こる事が知られており、痛みが強い場合は安静にして、ナイトガードなどのマウスピースによる治療で改善できます。
筋肉性の痛みとは異なり、顎関節そのものの内部構造(関節円板・関節包・靱帯・骨)に炎症や機械的な異常が起こっている状態です。筋肉の痛みとは違って、耳の前〜顎の付け根あたりなど、局所的な痛みがあることが特徴です。
痛みが強い場合は安静にする事が第一で、炎症が落ち着いたらスプリント療法(マウスピース)で関節の負担を軽減していきます。
下顎頭(関節頭)や関節窩などの骨組織に炎症や変形が生じて痛みが出る状態です。関節円板や軟骨に覆われている顎の骨同士が、何らかの原因で直接当たるようになったり、変形を起こして開口雑音や響くような鈍痛を感じる事が特徴です。
このような症状は顎関節症の中でも進行した段階であり、このような症状がある場合はできるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
スプリント治療とは、マウスピースを使用して顎関節症の症状を緩和する治療法です。顎関節にかかる負担を軽減し顎を安静な位置に保つことで痛みや違和感を和らげます。また、噛み合わせのバランスを整え、負担のかかる位置にある顎を正しい位置へ導く役割もあります。治療に用いられるスプリントには、就寝中の歯ぎしりや食いしばりによるストレスを軽減する「ナイトガード」や、顎の位置を安定させ筋肉の緊張を和らげる「スタビライゼーションスプリント」などがあります。
スプリント治療は歯を削ったり外科的な処置を行う必要がないため、体への負担が少なく安全性の高い治療法です。ただし、あくまで現在の症状を軽減する「対症療法」であり、原因そのものを取り除くためには必要に応じて他の治療を併用することもあります。当院では顎関節症の症状に合わせて治療法を提案させていただきますので、症状がある方はできるだけ早く歯科医院への受診をおすすめいたします。
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