「虫歯の治療って、何回くらい歯医者に通えば終わるんだろう?」歯に痛みや違和感を覚えて、これから歯医者に行こうと考えている方や、すでに虫歯と診断された方の多くが、このような疑問をお持ちではないでしょうか。
仕事や家事、育児などで忙しい毎日を送っていると、治療にどれくらいの期間がかかるのかは、とても気になりますよね。
この記事では、虫歯の進行度ごとの平均的な治療回数と期間、そして治療回数をできるだけ少なくするためのポイントについて、分かりやすく解説していきます。今後の見通しを立て、安心して治療に臨むための一助となれば幸いです。
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虫歯治療の通院回数は、一概に「何回です」と言い切れるものではありません。なぜなら、患者さん一人ひとりのお口の状態が異なり、虫歯の進行度や治療内容によって必要な回数が変わってくるからです。ごく初期の虫歯であれば1回で終わることもありますが、神経の治療や抜歯が必要になると、その回数は大幅に増えます。
虫歯治療の回数を決める大きな要因の一つは、虫歯の「進行度」です。虫歯は、その深さによってC0からC4までの5段階に分けられます。
歯の表面のエナメル質が少し溶け始めただけの初期段階(C1)であれば、虫歯の部分を少し削って歯科用プラスチック(レジン)を詰めるだけで済むため、1〜2回の通院で治療が完了することがほとんどです。
しかし、虫歯が神経まで達してしまった段階(C3)になると、「根管治療」と呼ばれる歯の根の神経を取り除く複雑な治療が必要になります。この治療は非常に精密さが求められ、数回に分けて慎重に行われるため、通院回数は5〜10回以上になることも珍しくありません。
| 虫歯の進行度 | 主な症状 | 平均的な治療回数 |
|---|---|---|
| C0〜C1(初期) | ほぼ無症状か、時々しみる | 1〜2回 |
| C2(中等度) | 冷たいものや甘いものがしみる | 2〜3回 |
| C3(重度) | 何もしなくてもズキズキ痛む | 5〜10回 |
| C4(末期) | 歯の大部分が崩壊し、痛みは感じないことも | 抜歯を含めると複数回 |
このように、虫歯は放置すればするほど治療が複雑になり、通院回数も増えてしまうのです。
虫歯を削った後に入れる「詰め物(インレー)」や「被せ物(クラウン)」の種類によっても、通院回数が変わることがあります。
詰め物や被せ物は、型取りをした後に技工所で製作するため、最低でも型取りの日と装着の日の2回の通院が必要になります。詰め物や被せ物には、銀歯やCAD/CAM冠・インレーという、保険のものや、セラミックやジルコニアのような、自由診療の天然歯に近い見た目のものがあります。傾向的には、自由診療の歯の方がしっかり作り込まれるため、期間を要す場合が多いです。
一方で、虫歯が小さければ「コンポジットレジン(CR)」という、虫歯を削った痕を樹脂で埋める場合があります。このレジンによる治療であれば、治療回数は1回で済むため、治療回数や費用も抑えることができます。つまり、虫歯は小さいほど費用も回数も少なくなるということです。
虫歯の進行度合いは、C0(シーオー)からC4(シーフォー)までの5段階に分類されます。それぞれの段階で症状や治療法が異なり、それに伴って通院回数も変わってきます。ここでは、各段階の症状と具体的な治療回数の目安を見ていきましょう。
C0は、歯の表面が白く濁っている「初期う蝕」と呼ばれる状態で、まだ穴は開いていません。この段階であれば、歯を削らずに、適切な歯磨きやフッ素塗布によって歯の再石灰化を促すことで、健康な状態に戻せる可能性があります。
そのため、治療というよりは経過観察となり、定期検診でのチェックが主になります。C1は、虫歯が歯の最も外側にあるエナメル質に限局している状態です。痛みなどの自覚症状はほとんどありません。治療は、虫歯の部分だけを最小限削り、コンポジットレジン(CR)という歯科用の白いプラスチックを詰める方法が一般的です。
この治療は1日で完了することがほとんどで、通院回数は1回で済むことが多いです。
C2は、虫歯がエナメル質の内側にある象牙質まで達した状態です。冷たいものや甘いものを食べたときに「しみる」といった自覚症状が出始めます。
治療法は、虫歯の範囲によって異なります。範囲が小さければC1と同様にコンポジットレジンを詰めて1回で終わることもあります。
しかし、虫歯が広範囲に及ぶ場合は、削った後に歯の型を取り、詰め物(インレー)を作製して装着する必要があります。
この場合、少なくとも型取りで1回、詰め物の装着で1回と、最低2回以上の通院が必要となります。
C3は、虫歯が歯の中心部にある神経(歯髄)まで達してしまった状態です。何もしなくてもズキズキと激しく痛むようになります。
この段階になると、感染した神経を取り除き、歯の根の中をきれいに洗浄・消毒する「根管治療」が必要になります。
根管治療は非常に精密で時間のかかる治療であり、根の中が完全にきれいになるまで数回に分けて行われます。
根管治療が終わった後、歯の土台を作り、最終的な被せ物(クラウン)を装着します。そのため、全体の治療が終わるまでには、少なくとも5回、複雑なケースでは10回程度通院が必要となることもありり、期間も1〜3ヶ月に及ぶことがあります。
C4は、虫歯によって歯の頭の部分(歯冠)がほとんど溶けてなくなり、歯の根だけが残った状態です。
神経はすでに死んでいるため、C3のような激しい痛みは感じなくなることが多いです。しかし、歯の根の先に膿が溜まると、再び強い痛みや歯茎の腫れを引き起こすことがあります。
この段階になると、歯を残すことが困難となり、多くの場合「抜歯」が選択されます。
抜歯自体の処置は1回で終わりますが、その後、失った歯を補うためにブリッジ、入れ歯、インプラントなどの治療が必要になります。どの治療法を選択するかによって通院回数は異なりますが、いずれにしても複数回の通院が必要となります。
虫歯の進行度以外にも、いくつかの要因で治療回数が増えてしまうことがあります。ここでは、特に代表的な3つのケースをご紹介します。ご自身の状況と照らし合わせながら、治療計画を立てる際の参考にしてください。
当然のことながら、治療が必要な虫歯の本数が多ければ多いほど、全体の通院回数は増えます。
歯科治療では、全体の噛み合わせのバランスを慎重に確認しながら進める必要があるため、一度にたくさんの歯を削ることは基本的にありません。
一般的には、1回の治療で1〜2本の歯を集中的に治療していきます。そのため、虫歯の本数に比例して、治療を完了するまでの通院回数も多くなります。
| 虫歯の本数 | 治療完了までの通院回数(目安) |
|---|---|
| 1〜2本 | 2〜4回 |
| 3〜5本 | 5〜8回 |
| 6本以上 | 10回以上 |
C3まで進行した虫歯に必要な「根管治療」は、治療回数を増やす大きな要因の一つです。
歯の根の形は、人それぞれ異なり、非常に複雑な構造をしています。根が曲がっていたり、枝分かれしていたりすると、器具が届きにくく、清掃・消毒に時間がかかります。
また、過去に根管治療を受けた歯が再び細菌に感染してしまった場合の「再根管治療」は、さらに難易度が高くなります。一度詰めた薬剤を除去してから治療をやり直す必要があり、通常の根管治療よりも多くの時間と回数を要する傾向にあります。
虫歯治療を進める上で、歯茎の状態が安定していることは非常に重要です。もし歯周病を併発していて、歯茎に出血や腫れがある場合、虫歯治療の前に歯周病の治療を優先することがあります。
なぜなら、歯石が付いていたり歯茎が腫れていると、精密な型取りができなかったり、詰め物や被せ物を正確に装着できなかったりするためです。
歯周病の治療では、歯石の除去やクリーニングを数回に分けて行います。歯周病の進行度合いによっては、虫歯治療を開始するまでに数週間から数ヶ月かかることもあり、結果として全体の治療期間と通院回数が増えることになります。
忙しい中で何度も歯科医院に通うのは大変なことです。しかし、いくつかのポイントを意識することで、治療回数を最小限に抑え、効率的に治療を進めることが可能です。ここでは、そのための具体的な3つの方法をご紹介します。
虫歯治療の回数を減らすための近道は、虫歯を早期に発見し、治療することです。痛みなどの自覚症状が出てから歯科医院を受診すると、虫歯はすでにC2やC3まで進行しているケースが多く、治療も大掛かりになりがちです。
症状がなくても3ヶ月から半年に一度、定期検診を受ける習慣をつけましょう。
定期検診では、自分では気づきにくい初期の虫歯を発見できるだけでなく、プロによる歯のクリーニングで虫歯の原因となる歯垢や歯石を取り除くことができます。これにより、万が一虫歯が見つかっても、簡単な治療で済む可能性が高まります。
| 定期検診の効果 | メリット |
|---|---|
| 早期発見 | 虫歯や歯周病を初期段階で見つけられる |
| 予防効果 | 歯のクリーニングで虫歯や歯周病になりにくい口腔内環境を維持 |
| 負担軽減 | 治療が必要になっても、回数・費用・痛みを最小限に抑えられる |
虫歯治療は、一度始めると完了するまで通い続けることが非常に重要です。
痛みがなくなったからといって、自己判断で治療を中断してしまうのは避けましょう。治療途中の歯は、仮の詰め物や蓋で保護されていますが、これらは長期間の使用を想定していません。
治療を中断すると、隙間から細菌が入り込み、虫歯がさらに悪化したり、治療を最初からやり直さなければならなくなったりする可能性があります。
そうなると、余計に治療回数が増え、時間も費用もかかってしまいます。決められた通院スケジュールを守ることが、結果的にスムーズに治療を終えることにつながります。
歯科医院によっては、1回の治療時間を長く確保し、集中的に治療を進めることで、全体の通院回数を短縮する「短期集中歯科治療」に対応している場合があります。
もし「仕事の都合で、どうしても短期間で治療を終えたい」といった希望がある場合は、事前に歯科医院に相談してみるのが良いでしょう。
また、治療方針や進め方について、丁寧に説明してくれる信頼できる歯科医師を見つけることも大切です。自分の希望を伝え、納得のいく治療計画を一緒に立ててくれる歯科医院であれば、安心して治療を任せることができ、スムーズに治療を進められるでしょう。
虫歯治療の回数は、虫歯の進行度によって大きく異なり、初期段階であれば1〜2回で完了する一方、神経の治療が必要になると5回以上の通院が必要になることもあります。
治療回数をできるだけ少なくするためには、何よりも早期発見・早期治療が重要です。自覚症状がなくても定期的に歯科検診を受け、もし治療が必要になった場合は、途中で中断することなく最後まで通い切りましょう。
この記事が、あなたの虫歯治療に対する不安を少しでも和らげ、治療へ一歩踏み出すきっかけになれば幸いです。
この記事の編集・責任者は歯科医師の東原彩人です。
歯科医師 東原 彩人

虫歯治療の回数は平均何回?進行度別の通院期間と回数を減らす3つのポイントを解説 | 公開日: 2025/11/27 | 更新日: 2025/11/27 | by
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