歯の根の治療のQ&A

歯の根の治療（歯内療法）についてのよくある質問

Q.根管治療は痛いですか？

A.治療を行う際は局所麻酔を十分に効かせるため、通常は「鋭い痛み」を感じません。当院では痛みを感じているかどうか確認しながら、状況によって麻酔を追加で注射することもあります。ただし、急性の激しい痛みが出ている時に治療しなければならない場合は、麻酔の効果が十分に発揮されないことがあります。治療の痛みを回避するためにも、歯に異常を感じたらすぐに歯医者を受診するようにしましょう。

Q.根管治療は何回くらい通院が必要ですか？

A.根管治療は比較的通院回数が多く、治療完了までの期間も長い治療になります。虫歯に侵された神経を取り除き、歯の中をきれいにする作業が2〜4回程度、その後の被せ物をつける作業に2〜3回程度必要となり、計〜7回程度の通院と、1〜2ヶ月の治療期間を要します。多いと思うかもしれませんが、歯の中の消毒には時間をかける必要があります。また、根管治療の途中段階では、仮蓋と呼ばれる治療箇所を塞ぐ材料を詰めて応急処置をします。取り外しやすい素材になっているので、蓋が外れて歯の中が露出してしまうと再度感染の原因になってしまいます。痛みが取れたからといって仮蓋の状態で治療をやめてしまう方がおられますが、必ず治療完了まで通うようにしましょう。

Q.根管治療を受けた歯はどのくらい持ちますか？

A.基本的に術後のメインテナンスやご自身の口腔内の状態によって、どれだけ持つか（＝抜歯となるまでの寿命）は変化するため、一概に何年持つとは言い切れません。しかしながら、一般的に根管治療を行なった歯は神経が無くなるため、栄養などの供給も止まって脆くなると言われています。特に、奥歯は汚れが溜まりやすく噛む時の力がかかりやすいためトラブルのリスクが高く、根管治療後の細かなメインテナンスは必須となります。当院では噛む力が強すぎて歯への負担が懸念される方に対して、「咬筋ボトックス治療（自由診療）」も提供しています。詳しくはスタッフにご質問ください。

Q.根管治療における保険診療と自由診療の違いは何ですか？

A.保険診療では使用器具・材料や工程に一定のルールがあり、患者様が道具や材料を指定することはできません。自由診療はその制約が少なく、治療に利用する器具や被せ物の種類など、選択肢が広い点が特徴です。特に、保険診療においてマイクロスコープ（歯科用顕微鏡）は特定の条件でのみしか利用できないため、より精密な治療は自由診療の方が得意と言えます。特に、奥歯の神経の形状は複雑になっている場合が多いため、自由診療による精密根管治療をおすすめしています。

Q.根管治療後の歯はどんな被せ物をするのが良いですか？

A.根管治療を終えた後は、基本的に被せ物が必要になる場合が多いです。奥歯には大きな力がかかるため、根管治療を行なった後の歯質の少ない歯は割れるリスクが大きくなります。そのため、保険診療においては金属の被せ物が適用になることが多いです。根管治療を行なっても歯質が多く残っている場合、根管治療のために開いた穴の部分を歯科用の樹脂（コンポジットレジン）で埋めることもあります。自由診療においては、奥歯にもセラミック素材の詰め物・被せ物が選べるため、自然な見た目に仕上げることができます。